亜麻仁油でDHAが摂れる?
亜麻仁油は、α-リノレン酸がじつに豊富な植物油です。
青魚のDHAなどと同様、オメガ3系脂肪酸の仲間であり、多彩な健康効果が認められています。
亜麻仁油のα-リノレン酸は、体内で合成することができない必須脂肪酸です。
したがって、ヒト体内にあるα-リノレン酸の量は、食品からの摂取量を反映しているといえます。
ところで、αリノレン酸を摂ることが、どうして「DHAを補給できる」につながるのでしょうか。
α-リノレン酸とDHAの関係
実は、α-リノレン酸は、摂取されると一部は、代謝されてDHAやEPAに変換されます。
この働きがあるために、亜麻仁油の摂取によっても、悪玉コレステロールを減らし、脳細胞を活性化し、高血圧を予防するなどのDHA効果が期待できるのです。
α-リノレン酸単体でもメリットが多い亜麻仁油
亜麻仁油のメリットは、有効成分のα-リノレン酸の多さにあります。
100gあたりの含有量は53.3gで、ナタネ油の10.2g、大豆油の7.5gと比較しても(これでも十分多いといえますが)、断トツの含有量を誇ります。
亜麻仁油のα-リノレン酸は、DHAの代用成分として以外にも、それ自体が優れた健康成分です。
摂取後に、代謝で、プロスタグランジンという生体調節ホルモンを生成するのも、その1つです。
また、α-リノレン酸は、アトピーや気管支ぜんそくなど、アトピー症状改善にも効果的です。
最近では、乳がん、肺がん、大腸がんなどの予防や進行を抑えるのに、効果的だと評判になっています。
ただ、α-リノレン酸はDHAと同様、酸化しやすい性質があるので、使わないときは容器のフタを閉めるなど、徹底した酸化防止策が必要です。
また、亜麻仁油の成分には、熱に弱いものが多いので、和え物やサラダにかけるなど、できるだけ生食でとる食べ方がオススメです。
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